マツエクで自まつげが抜ける原因とスカスカの対処法
2026年7月30日 ・ 更新: 2026年7月30日

まつげは1本ずつ寿命が違うため、1日に数本抜けるのは自然な入れ替わりです。問題になるのは、太すぎるエクステや長すぎるデザインで毛根に負担がかかり続けたときと、抜けかけを自分で引っ張って外したとき。スカスカに見えても、毛根が傷んでいなければ生え変わりで戻ります。抜けかけは自分で処理せず、サロンで外してもらってください。
オフのあとに鏡を見たら、自まつげがスカスカになっていた。マツエクで自まつげ抜ける、という話を聞いて続けるか迷っている。よく聞く相談です。
先にお伝えすると、1日に数本抜けるのは、マツエクをしていなくても起こる自然な入れ替わりです。まつげは1本ずつ寿命が違い、常にどこかの毛が抜けて、どこかの毛が生えています。問題になるのは、この自然な範囲を超えて抜けている場合と、抜ける原因を自分で作ってしまっている場合です。
まつげが抜けるのは、もともと自然なこと
まつげには毛周期があります。伸びる成長期、伸びが止まる退行期、次の毛を待つ休止期を経て抜け落ち、また新しい毛が生えてきます。
一周するのに、およそ3か月から4か月かかるとされます。上まぶたのまつげは片目で100本前後。それぞれが違う時期にいるので、毎日どこかの毛が寿命を迎えます。
マツエクをしていると、抜けた毛にエクステが付いたまま落ちてきます。枕やコットンの上で見つけると「抜けた」と実感しますが、これは付けていなければ気づかなかっただけ、という場合がかなりあります。
それでも負担が増える理由
自然な脱落とは別に、マツエクが抜けやすさを高める要因はあります。中心にあるのは重さです。
エクステは自まつげ1本に接着され、そのまま毛が支えます。自分の毛の強さに見合わない太さや長さを選ぶと、根元を引っ張る力が24時間かかり続けます。この状態が続いて抜けやすくなることを、皮膚科では牽引性脱毛と呼びます。髪でも、強く結んだ髪型を続けると生え際が薄くなることが知られており、起きていることは同じです。
抜けやすい状態になりやすいのは、次のような場合です。
- 自分の毛の太さに対してエクステが太い
- 長さを出しすぎている
- 1本の自まつげに複数本を付けるボリュームデザインで、束が重い
- 接着位置が根元から離れていて、てこのように力がかかる
もう一つ、見落とされやすいのが接着による束です。生え変わる時期が違う毛どうしが接着でつながると、片方が抜けようとするときにもう片方を引っ張ります。まだ育っている毛が巻き添えで抜けるのは、この仕組みによるものです。
抜けかけを自分で抜く、切るのが一番よくない
「抜けかけのエクステがぶら下がっていて気になる」「1本だけ変な向きだから抜いちゃう」。この行動が、実際にはもっとも毛を減らします。
引っ張ったとき、抜けるのは寿命がきた毛だけではありません。接着でつながっている隣の毛、まだ成長期の毛まで一緒に抜けます。成長期の毛を無理に抜くと、毛根に負担が残り、次が生えにくくなることがあります。
ハサミで切るのも勧められません。エクステの断面は硬く、短く残った部分が目に入ったり、まぶたを刺激したりします。自まつげごと切ってしまえば、伸びるのを待つしかありません。
抜けかけが気になるときは、自分で外さずサロンに連絡してください。専用のリムーバーで接着だけを溶かせば、自まつげを残したまま外せます。
スカスカに見えるとき、何が起きているか
減ったように見えても、原因は同じではありません。切り分けると対応が変わります。
| 見え方 | 起きていること | 対応 |
|---|---|---|
| オフ直後だけ少なく見える | エクステの量に目が慣れていた | 数日で見慣れる |
| 短い毛ばかりで頼りない | 生え変わりの途中で、新しい毛が育っている最中 | 待てば伸びる |
| 自まつ毛が全体的に減る | 負担が続いた、または抜きすぎた | 施術を休む |
| 一部分だけ薄い | その範囲に負担が集中した | 施術を休み、相談する |
| 地肌が目立つ、左右差が大きい | 別の原因が隠れている場合がある | 皮膚科に相談 |
オフ直後の見え方の落差は、多くの人が経験します。エクステで増えていた状態が基準になっていたぶん、本来の量が少なく感じられるためです。
数週間で明らかに量が減った、地肌が目立つようになった、まつげ以外の毛も抜けているといった場合は、マツエク以外の原因が関わっていることがあります。施術を止めて、皮膚科に相談してください。
マツパでまつげが抜けることはあるのか
マツパでまつ毛抜けるという相談もあります。ただし仕組みが違います。
マツパはエクステを付けないので、重さによる牽引は起こりません。関係するのは薬剤によるダメージのほうです。結合が切れすぎた毛は細く弱くなり、途中で折れたり切れたりします。これは根元から抜けたのではなく、毛の途中で失われた状態です。
見た目には同じ「減った」でも、抜けたのか切れたのかで対応が変わります。ロッドに巻くときの引っ張りが強すぎれば物理的な負担もかかるため、その点はマツエクと共通します。
セルフマツエクで抜けやすくなる理由
自分で付ける場合、抜ける要因は増えます。
複数の毛をまとめて接着してしまうことが起きやすく、これが束を作ります。生え変わる時期の違う毛がつながれば、そのぶん巻き添えが増えます。
グルーの量も多くなりがちです。根元に大きな塊ができると重さが増し、まぶたの際に触れて刺激にもなります。
そして、外すときの問題があります。市販のリムーバーで溶けきらないまま引っ張る、あるいは面倒になって引き抜く。ここでまとめて失うケースが少なくありません。
回復までにかかる時間
毛根が傷んでいなければ、まつげは生え変わりとともに戻ります。ただし毛周期の一周がおよそ3か月から4か月なので、変化を感じるまでには数か月かかります。
その間にできることは限られています。マツエクを休む、目をこすらない、クレンジングで強く擦らない。特別なことより、負担を足さないことが回復の条件です。
まつげ美容液を使う選択もありますが、成分によって期待できることは変わります。まずは負担を止めることが先で、美容液はその上に置くものだと考えてください。
施術者向けの補足 抜けたという相談を受けたときは、自然な脱落と負担による脱落を切り分けると説明しやすくなります。判断材料は、抜けた毛の根元に毛球が付いているか、短い成長期の毛が混ざっていないか、特定の範囲に偏っていないか。デザイン側では、自まつげの太さに対する選定と、束を作らない分離の精度が予防になります。
次に付けるときに減らせる負担
続けたい場合、抜けにくくする条件はあります。
- 自分の毛の太さと強さに合った太さを選ぶ
- 長さを盛りすぎない
- 束が重くなるデザインは、毛の状態を見て判断してもらう
- うつ伏せで寝る習慣があれば、施術前に伝える
- オフは必ずサロンで行う
デザインの相談では、希望を伝えたうえで、自分の毛でそれが無理なくもつかを見てもらうことが重要です。同じ長さでも、支えられる毛と支えきれない毛があります。
装着位置や向きの精度も、負担に関わります。仕上がりの崩れ方については、下記の記事で解説しています。

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まとめ
まつげが抜けること自体は、避けられる現象ではありません。毎日どこかの毛が寿命を迎え、また生えてきます。マツエクが関わるのは、その自然な速さに負担を上乗せしてしまう部分です。
そのうえで最も避けたいのが、気になった毛を自分で引っ張ることです。抜けかけを見つけたときは触らず、サロンに相談してください。
この記事を監修した人
宇佐美 拓也(理学士 / 生化学・生物物理学)
大学にて生化学を専攻。在籍時の研究では毛髪や皮膚の主成分である「たんぱく質」や「遺伝子」を分子レベルで専門的に扱う。現在はその深い専門知識を活かし、美容・毛髪科学のライター・監修者として活動。


